有酸素運動と無酸素運動
運動には大きく分けて「有酸素運動」と「無酸素運動」の2つがあります。
まずは、その2つの違いを押さえておきましょう。
有酸素運動とは
有酸素運動とは、酸素を取り入れながら時間をかけて行う運動のこと。
酸素を使いながら筋肉のエネルギーとなる血中のブドウ糖を燃焼、そしてやがては脂肪を燃焼しながら行います。
有酸素運動がダイエットに効果があるとされるのは、この脂肪を燃焼する働きがあるためです。
強度は、弱~中程度の負荷の少ない運動。体への負担が少ないため、体力の少ない女性でも取り入れやすいというメリットがあります。
ウォーキングやジョギング、エアロビクス、ゆっくりとした水泳、サイクリングなどが有酸素運動に当たります。
無酸素運動とは
無酸素運動とは、短い時間で行う激しい運動のこと。
「無酸素」といっても、酸素を全く使用しないわけではなく、主に筋肉に貯蔵されている糖をエネルギー源と使用することから、このように呼ばれています。
運動強度が高く、乳酸が生産されるため短時間で疲労するという特徴があります。
筋トレや短距離走など、瞬発力を有する運動が無酸素運動に当たります。
無酸素運動で薄毛になる?
さて、ここで薄毛と運動に関して、ひとつ気になる疑問があります。
それは、無酸素運動の代表的なひとつである「筋トレ」。
薄毛や抜け毛でお悩みの方は 筋トレが薄毛を引き起こす という噂を耳にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
筋トレをすることで男性ホルモンが増えて、その男性ホルモンにより薄毛が引き起こされるというメカニズムにより、そのように考えられてきました。
しかし、この考えは少々大袈裟な話のよう。
むしろ、発毛を促す成長ホルモンの分泌や、発毛を阻害するストレスの解消、さらに安眠効果など、育毛にもよい効果をもたらしてくれることもあるのです。
筋トレと薄毛の関係については、こちらに詳しく書かれているので、合わせてチェックしてみてくださいね!
有酸素運動による育毛効果
一方、女性も取り入れやすい有酸素運動には、次のような育毛効果が期待できます。
発汗でジヒドロテストステロンを抑制
有酸素運動で、汗をかくことで「ジヒドロテストステロン(以下、DHT)」を抑制することができます。
DHTとは、毛髪の形成を阻害してしまう強力な男性ホルモン。
男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素と結びつくことによって変化した、男性ホルモンです。
「男性ホルモンなら、私には関係ないわ~」
そう安堵した方もいらっしゃるかもしれませんが、男性ホルモンは男性だけでなく、女性の体内にも存在するホルモン。
分泌が増えれば女性も薄毛や抜け毛を引き起こすことになります。
そこで、取り入れたいのが有酸素運動!
DHTは汗や尿とともに排出されます。
有酸素運動によって汗をかくことで、DHTを排出することができて、薄毛や抜け毛を予防できるというわけです。
ただし、汗をかきっぱなしはNG!
汗で蒸れた頭皮は、雑菌が繁殖しやすくなっています。
こまめにタオルで拭いて、夜は頭皮に優しいアミノ酸シャンプーで洗い流して、清潔な頭皮環境をキープするように心がけましょう。
運動後には、アミノ酸シャンプーが最適。
頭皮にやさしく、ノンシリコンなのにきしまないと女性に大人気のシャンプーです。
柑橘系の爽やかな香りで、運動後のフレッシュな気分にもぴったり♡
ストレス解消になる
また、適度な有酸素運動はストレスの解消にも繋がります。
慢性的なストレスは、薄毛や抜け毛を引き起こす大きな原因。ストレスを受けることで血管が収縮した状態が続き、頭皮に栄養が行き渡らなくなってしまうのです。
そのストレスを手っ取り早く解消できるのが、適度な有酸素運動!
有酸素運動をすることで、ストレスに強くなる脳内物質が分泌されるためです。
- 幸せホルモン「セロトニン」
セロトニンは、有酸素運動のような一定のリズミカルな運動をすると分泌されます。このセロトニンは、情緒を安定させて幸せな気持ちにさせてくれるホルモンなのです。 - 脳内物質である「エンドルフィン」
エンドルフィンは鎮静効果や鎮痛効果があるホルモン。体の痛みを和らげると同時に、恍惚感や多幸感をもたらしてくれるのです。
いわゆるランナーズハイは、このエンドルフィンの作用によるもの。
体の苦痛を和らげようとエンドルフィンが分泌されると同時に、気持ちが高揚していくのです。
有酸素運動は、これらの脳内物質を分泌させてストレスを和らげる効果があります。
血流が促進されて頭皮に栄養が行き渡る
また、有酸素運動は血液を循環させる作用があります。
それにより血流が促進!
頭皮にも栄養が行き渡り、毛母細胞が活性化して健やかな毛髪を育てることができます。
頭皮の血流は、さまざまな要因で悪くなります。
- ストレス
- 冷え
- 喫煙
- 栄養バランスの悪い食事
- きつすぎる帽子 …etc
とくに冷えやストレスは、多くの現代女性が感じている症状。
有酸素運動で緩和して、血流を促進していきましょう。
最適な運動量ってどのくらい?
さて、このように育毛に効果的な有酸素運動ですが、最適な運動量とは一体どのくらいなのでしょうか。
「有酸素運動は20分以上続けないと意味がない」などといわれることもありますが、これはダイエットに限った話。有酸素運動をはじめて約20分間は血中のブドウ糖を使って体を動かしているため、体脂肪を減らす効果はありません。そして20分を超えたあたりから、いよいよ体脂肪が燃え始めるのです。
しかし、育毛のために運動をとりいれるには、この20分にこだわる必要はありません。
逆に20分続けることが苦になって、運動をやめてしまっては本末転倒。
運動する時間が短くても、定期的に続けていくことが大切です。
運動を継続することで、常にDHTとストレスを軽減、さらに血流のよい体をキープしていきましょう。
時間に余裕があるときはウォーキングや水泳などの長めの有酸素運動、忙しいときはラジオ体操などの軽い有酸素運動といったように、ご自身がストレスなく続けられるプログラムを考えてみてくださいね♪
運動で、美を格上げしよう
運動と育毛効果の関係についてご紹介していきました。
有酸素運動は、DHTの抑制やストレス解消、血流促進など、育毛にうれしい効果を発揮してくれます。
そのためには、無理せず定期的に続けていくことが大切です。
もちろん定期的に体を動かすことは、ダイエット効果や健康維持にも効果アリ♡
いいことづくしの運動、あなたも定期的に取り入れて心身の美を格上げしてみませんか♪
[ 調査・編集 ] KANA