美髪に欠かせない血行促進
美容に対する意識の高い方がサロンで行っているイメージのあるヘッドスパ。美容室でシャンプーをしてもらうのと、どのような違いがあるのでしょうか。
ヘッドスパとシャンプーの違い
「ヘッドスパは、シャンプーだけでは取れない毛穴の汚れを取り除きます。そしてマッサージによってツボを刺激して血行を促進し、頭皮環境を良くすることが目的です」
頭の血管には太さが二種類あり、後頭部から側頭部の耳の上にかけて太い血管が通っていますが、頭頂部には毛細血管しかありません。頭頂部には、後頭部と耳の上の太い血管から毛細血管に血液が送られることで髪が生えてきます。
しかし、日常的に、不摂生・運動不足・肩こり・代謝が悪い、などの良くない生活習慣が続いている人は血行不良になってしまいます。本来届くはずの血が頭部まで届かず、新しい髪が作られなくなり薄毛・抜け毛にも繋がります。
また、頭皮には筋肉がなく毛細血管に血を送る力は鍛えられません。だから、マッサージをして意図的に動かしてあげる必要があるんですね。頭皮が柔らかくすることで血の巡りやすくなり、頭頂部まで髪を生やすために必要な栄養が届きやすくなります。
毛穴を引き締めリフトアップ・小顔効果も
「歳を重ねるごとに皮膚がたるみ、毛穴も“だるん”となっていたものが、ヘッドスパでキュっと引き締まります。狭い口の花瓶にさした花がまっすぐ立つのをイメージしてもらうとわかりやすいです。」
ヒトは歳をとると、全身の皮膚が垂れてきます。顔と頭皮は一枚の皮で繋がっているので、ヘッドスパをすることで頭皮の毛穴も引き締まり顔全体のリフトアップ効果もあります。小顔効果もあり、「目がいつもより開くようになった」と感想を頂くお客様もいるそうです。
ヘッドスパは、二週間~月に一回するだけでも、効果を感じてもらえるもの。髪の根元が立ち上がり、髪質が変わりツルンとしてイキイキしてきます。スタイリングもしやすくなり、薄毛の予防にもなります。
アンチエイジング美髪スパを体験してきました
今回は特別にSPADICのアンチエイジング美髪スパを体験させて頂きました。担当してくれたのは、SPADICスタイリストの大坪さん。自宅でもできるヘッドスパの方法についても伺ってきたので、コツやポイントもご紹介します。
Ⅰ.予洗いとph調整
シャンプーの前にお湯で予洗いをしっかり行います。普段サッとすましてしまいう方が多いと思いますが、予洗いは1~2分が目安です。
SPADICでは、予洗いをしたあと、「イオン水」を頭皮に噴きかけ、生活しているなかでアルカリ性に偏っていた頭皮のph値を弱酸性に戻します。また、イオン水を使うことで、その後の栄養分の吸収効率がグッとあがるんだそうです。
これはヘッドスパの準備段階。本格的な施術はこの後から始まるのです。
Ⅱ.SPADIC考案のクレンジング美容液
使用するのは”patron(パトロン)”のシャンプーと頭皮用トリートメント。二つをミックスさせてクレンジング美容液を作り、頭皮をマッサージしていきます。
シャンプーとトリートメントの成分を掛け合わせることで頭皮に栄養分を一気に吸収できる、という水田さんの発想からSPADICのスタンダードになっている方法です。
確かに太い血管があると教えて頂いた、頭の横や首の後ろを中心にしっかりとやって頂いた気がします(マッサージが気持ちよくて、ところどころ気が飛んでいました)。
普段、自分でも意識しながら頭皮マッサージをするようにしているのですが、それでも頭皮は凝っていると指摘されてしまいました。なかなか自分では出来ていないんだなぁと改めて思いました。
Ⅲ.頭皮用と毛先用で使い分けるトリートメント
頭皮用トリートメントはシリコンが入ってないのでたっぷりと使い、頭皮に刷り込むことがポイントだそうです。しっかりとマッサージをした後、髪の中間から毛先だけを洗い流し、毛先用トリートメントをつけます。
この時、頭皮から髪の根本についている頭皮用トリートメントは洗い流さないようにします。
頭皮にじっくりと栄養を浸透させるために時間をかけ、髪の毛・頭皮に必要な成分を同時に浸透させているんです。
毛先のトリートメントをつけて一分ほどなじませてから、頭全体を洗い流します。
Ⅳ.ふんわり、しっとり自由自在
髪を洗い流したあと、ドライヤーをする前にヘアオイルをつけて最終仕上げをします。
このオイルは仕上げの髪の質感をコントロールできる優れもの。
ブリーチなどでダメージが強く髪が広がりやすい方は、毛先用のトリートメントをパール一つ分だけオイルに混ぜてつけてあげると、しっとり滑らかになります。逆に重たくなく軽いのが好みなら、オイルだけを使って仕上げをするというように自由自在なんです。
初めてのヘッドスパ体験でしたが、ドライが終わったあと前髪に手を通した時にかなり驚きました。自分の髪ではないような手触りってまさにこのことだなと。
わたしは髪の量がかなり多くボリュームが出てしまい、スタイリングに困ることが多いんですが、アンチエイジング美髪スパを受けたあと一週間経ちますが、髪がスンとおとなしくまとまりをキープしてくれています。
※自宅でヘッドスパをする際のポイント
シャンプーをするという感覚よりもマッサージをするという感覚を持ってほしいとのこと。
「サロンでするようなプロのマッサージまではいかなくても、頭皮に栄養が届きやすくなります」
泡に空気をしっかりと含ませて力を入れてゴシゴシせず、泡で包み込んで頭皮に栄養を刷り込むように洗ってあげてください。決して爪を立てず指の腹を使って洗い、頭皮を傷つけないようにしましょう。
アンチエイジング美髪スパで使用した シャンプー”patron(パトロン)”は店頭、通販でも購入できますのでぜひお試しください。
patron には、血行促進するためのジオウ・女性ホルモンを活性化させるザクロも入ってるので頭皮に浸透すると嬉しい効果があります。香り成分「イランイラン」は、嗅覚から女性ホルモンを活性化させてくれる効果があるので、香りまで楽しんでください。
もはや髪は洗う時代じゃない
頭皮はとってもデリケート
いまの一般的なシャンプーの習慣は、昭和初期や戦後にあったシラミ・フケ対策が基となっています。
いまや、シラミの比率や頭皮や髪が極度に汚れている方はごく一部。時代は変わっているのにシャンプーの仕方が変わっていないことを水田さんは疑問視していました。
頭皮はデリケートなので、汚れを落とすという考え方ではなく「髪・頭皮を健康にすること」へと意識を変える必要があると話して頂きました。
日中のホコリ汚れや皮脂は、お湯で流してあげれば7~8割が落ちます。「頭皮環境が悪いからしっかり洗わないと」と変に意識してしまうひとは気を付けて。必要以上に洗いすぎると、逆に頭皮トラブルになることもあるんです。
特に、市販のシャンプーに配合されている石油系界面活性剤は洗浄力が強すぎて、皮脂を取りすぎて頭皮が乾燥したり荒れることもあります。
市販のシャンプーで今回受けたような頭皮マッサージをすると、石油系界面活性剤が頭皮に留まる時間が長くなるので、抜け毛や薄毛の入り口になることもあるので絶対に避けましょう。
洗顔と同じように頭皮ケアを
「女性でも、顔は丁寧に洗っているけど、頭皮を顔と同じような意識で洗っているひとは少ないのではないでしょうか」
洗顔時にゴシゴシすると肌がキズついて荒れるように、頭皮も丁寧に洗わないとボロボロになってしまいます。シャンプーは、優しい洗浄成分が使われているアミノ酸シャンプーなどを使い、汚れを落とすのではなく美容液を頭皮になじませていくような感覚で行いましょう。
長い間、髪がゴワゴワ・バサバサのひとの多くは、「どうせ私の髪の毛(髪質)なんて、ずっとこうだから仕方ない」と諦めてしまっています。でも、もし髪質が変わって、誰もが憧れるような艶々の髪になったら嬉しいはず。
「サロンに行く時間がない方も、これまでシャンプーで髪をゴシゴシ洗っていた時間を、髪の美容の時間に変えるだけでいいんです」
このようにイメージしながらバスタイムを過ごすだけでも頭皮環境は変わり、徐々に元気な髪が生えてきます。髪の毛は絶対に綺麗なほうがよく、それだけで若く見えて得をすることも多いはず。
綺麗な髪を手に入れたいなら、洗うのではなく頭皮ケアの考え方を持ちましょう。
抜け毛・薄毛などで悩んでいるあなたがこの記事を見つけられたなら非常にラッキー。さっそく頭皮ケアを始めませんか?