100%植物性ではありません
そもそも“ボタニカル”というものが何なのかを知っていますか?
ボタニカルとは「植物学の」「植物由来の」という意味です。
つまり植物由来の原料でつくられたシャンプーが、ボタニカルシャンプーになります。
ただ、このボタニカルの定義、実はすごく曖昧です…。
化学的な成分が使われていても、植物由来の成分を使ってあれば「ボタニカル」と呼ぶことはできます。
「ボタニカルなら安全で髪・頭皮に優しい」
というイメージを持っている人が多いかもしれませんが、すべてのボタニカルシャンプーがそういうわけではないのです。
シャンプーの成分をしっかりチェックしていくと「これはボタニカルと言っていいのかな?」というものも実はけっこうあったりします。
ボタニストには添加物が含まれています
洗浄成分やその他の成分も優秀なボタニストですが、惜しいな~と思うのが次のような添加物の存在です。
- エタノール
- DPG
- セテアレス-60ミリスチルグリコール
- PPG-4セテス-20
- EDTA-2Na
- メチルイソチアゾリノン
- メチルクロロイソチアゾリノン
- 香料
これらは品質を良くするため、また安定させるために配合されている物質ですが、アレルギーを引き超す可能性や、皮膚刺激になる可能性がある成分です。
防腐剤である「メチルイソチアゾリノン」や「メチルクロロイソチアゾリノン」などは、欧米で禁止されている成分でもあります。
入っている量自体は微量なので、そこまで大きな影響はないかと思いますが…
頭皮がデリケートな人や、痒みやフケなどのトラブルが出やすいという人は注意が必要です。
添加物に不安があるなら…
育毛や薄毛対策を考えるなら、添加物は避けた方がいいと思います。
また、万人に最適シャンプーもありませんので
「ボタニストが髪質や頭皮に合わなかった」
「ボタニスト良さそうだけど、添加物がちょっと気になる…」
そんな人に、ムーアマウントから人気のボタニカルシャンプーを2つご紹介します!
100%天然植物由来:haruスカルプシャンプー
ボタニストは残念ながら、100%純粋なボタニカルとは言えませんでした。
もっと徹底的に植物由来成分にこだわったボタニカルシャンプーを使いたい!という人には、haruスカルプシャンプーがおすすめ。
100%天然植物由来の成分でつくられた、コンディショナー不使用のエイジングケアシャンプーです。
haruスカルプシャンプーは、メラノサイトに働きかけるヘマチンを配合し、黒くてしなやかな髪を作る役立ちます。
さらに海塩や褐藻由来のミネラルも配合されていて、黒髪がつくられやすい頭皮環境を整えてくれます。
ボタニストや他の市販シャンプーにはない、haruスカルプシャンプーならでは効果ですね。
また保湿や髪の生まれ変わりを促す効果のあるエイジングケア成分が22種類配合されているのも特徴。
さらに化学成分不使用の無添加シャンプー。もちろん洗浄成分も全て植物性です。
安全な成分で髪や頭皮をいたわりながら、汚れを優しく落としてくれるシャンプーです。
100%天然植物由来:ハーブガーデン
ハーブガーデンは数あるボタニカルシャンプーの商品の中でも、オーガニック成分を使用した高品質のシャンプーです。
一般的なシャンプーでは精製水が使われているところ、ハーブガーデンではこだわりの「オーガニックハーブウォーター」を使用しています。
これは精製水に比べて、頭皮を清潔にする働きがあり、痒みやフケを軽減する効果が期待できます。
ハーブガーデンでは「世界基準のオーガニック認定を受けた成分」が使われています。
- バオバブオイル
- モンゴンゴオイル
- シロキクラゲ多糖体
- ソープナッツエキス植物エキス …etc
バオバブオイル・モンゴンゴオイルは、どちらも厳しい砂漠地帯に生息する木の種子からとれるオイル。日差しや乾燥などから髪を保護し、水分をキープする力に優れています。
シロキクラゲ多糖体とは、キノコから抽出される糖の一種で、ヒアルロン酸よりも高い保水力があるとされています。
ソープナッツエキスは、ソープナッツという木から抽出されるエキスのこと。これに含まれるサポニンという成分がもっちりとした泡立ちをサポートします。
フルボ酸の効果にも注目してみましょう!
豊富な栄養を含んでいて「キレート効果」によりミネラルを髪に浸透させ、ボタニカル効果を、よりアップさせる働きがあります。
ハーブガーデンは洗浄成分も含めて100%植物性。さらに化学成分も一切使われていません。
刺激が少なく安全で、しっとり、サラサラ、ツヤ、ボリュームなど、美しく健康な髪の条件がすべて期待できるシャンプーです。
ボタニストの成分を徹底解析!
ではボタニストシャンプーは純粋なボタニカルと言えるのでしょうか?ボタニストシャンプーのモイストタイプとスムースタイプ、それぞれの成分を解析していきます!
まずはシャンプーの質を左右するメインの洗浄成分に重点を置いてチェックしてみましょう。
ボタニカルシャンプー(モイスト)の成分解析
水 / グリセリン / コカミドプロピルベタイン / ココイルメチルタウリンNa / ラウロイルメチルアラニンNa / ラウラミドプロピルベタイン / ラウロイルサルコシンNa / ラウレス-4カルボン酸Na / ココイルグルタミン酸Na / デシルグルコシド / グリチルリチン酸2K / サトウキビエキス / セラミド2 / PEG-30フィトステロール / 加水分解ヒアルロン酸 / 加水分解コラーゲン / コカミドMEA / リンゴ酸 / ポリクオタニウム-10 / エタノール / BG / DPG / セテアレス-60ミリスチルグリコール / PPG-4セテス-20 / EDTA-2Na / メチルイソチアゾリノン / メチルクロロイソチアゾリノン / 香料
このシャンプーの特徴は、“水”と“グリセリン”がメインで配合されていること。
グリセリンとは、植物からとれる保湿成分のことです。水分を吸収する働きがあります。
たいていのシャンプーは水と洗浄成分がメインで、保湿成分が洗浄成分より入っているものはあまり見かけません。「モイスト」というだけあって、かなり保湿に特化したシャンプーだということが分かります。
洗浄成分は植物由来。
- コカミドプロピルベタイン
- ココイルメチルタウリンNa
- ラウロイルメチルアラニンNa
- ラウラミドプロピルベタイン
- ココイルグルタミン酸Na
- デシルグルコシド
これらはすべて植物由来の洗浄成分で、低刺激なものが多い傾向です。
下記は洗浄力がやや強い成分です。
- ラウロイルサルコシンNa
- ラウレス-4カルボン酸Na
大きなダメージを与える可能性は低く、他の洗浄成分のデメリットである洗浄力の弱さをうまくサポートしてくれるのではないでしょうか。
ボタニカルシャンプー(スムース)の成分解析
水 / ヒドロキシアルキル(C12-14)ヒドロキシエチルサルコシン / ココイルメチルタウリンNa / ラウロイルサルコシンNa / コカミドプロピルベタイン / ラウレス-4カルボン酸Na / セラミド2 / 加水分解ヒアルロン酸 / PEG-30フィトステロール / サトウキビエキス / グリチルリチン酸2K / 加水分解ケラチン(羊毛) / デシルグルコシド / コカミドMEA / ジステアリン酸PEG-150 / リンゴ酸 / PEG-400 / ポリクオタニウム-10 / BG / DPG / PPG-4セテス-20 / EDTA-2Na / 塩化Na / エタノール / メチルイソチアゾリノン / メチルクロロイソチアゾリノン / 香料
水と、“ヒドロキシアルキル(C12-14)ヒドロキシエチルサルコシン”という洗浄成分がメインになっているのが特徴のスムースタイプ。
刺激は低いのに適度な洗浄力を持つ、優秀な植物性洗浄成分
- ヒドロキシアルキル(C12-14)ヒドロキシエチルサルコシン
なんだか長い名前で読むだけでも一苦労な成分ですね…。
髪のキシキシをなくして指通りを良くする働きがあるのも特徴。
その他にはモイストタイプと同じ植物由来の洗浄成分が配合されています。
- ココイルメチルタウリンNa
- コカミドプロピルベタイン
- ラウロイルサルコシンNa
- ラウレス-4カルボン酸Na
2種類のシャンプーの違い
ここからは洗浄剤以外の成分も含めたボタニストの特徴や、評価などを挙げていきたいと思います。
「モイストタイプとスムースタイプの違いは何か?」
「ボタニストの気をつけるべき点はどこか?」
を、詳しくチェックしていきましょう。
- モイストタイプは保湿に特化している。
- スムースタイプは、サラサラとした洗い上がりになる。
グリセリンがメインになっているモイストタイプは、髪や頭皮を保湿する成分も多く配合されています。
- サトウキビエキス
- セラミド2
- 加水分解ヒアルロン酸
- 加水分解コラーゲン
- リンゴ酸
なので洗い上がりはかなりしっとり!
髪になめらかさやまとまりが欲しい人におすすめです。
対して、スムースタイプ洗浄力はやや高め。さっぱり感が得られるのが特徴。
髪にハリやコシを与えたい人にも向いています!
- 加水分解ケラチン
ボタニストは保湿効果が高い☆
ボタニストの成分解析の結果を一言でまとめると、“保湿効果の高いシャンプー”です。他の市販シャンプーよりも高価なだけあるなという印象を受けます。
洗浄成分は植物由来の刺激の少ないものばかりですし、髪をしっとりさせる効果(モイストタイプ)やサラサラにする効果(スムースタイプ)があるのは成分をみただけでもよく分かります。
ただ、添加物も複数含まれており、誰でも安心して使えるシャンプーと言えないのが残念なところ…。
頭皮がデリケートな人や、抜け毛やフケなどが気になる人は注意が必要。
※石油系界面活性剤が洗浄剤として使われているようなシャンプーより安心して使えるのは確かです。
より安全性を求めるなら、100%の植物由来や、世界基準のオーガニック認定を受けている成分が配合されているシャンプーを使ってみてはいかがでしょうか。
トリートメントのつけ過ぎ…要注意?
ボタニストのシャンプーは、それだけで保湿効果が高いです。
ただ、トリートメントの扱いには注意しましょう。自体を地肌にたっぷりつけ過ぎると、頭皮や髪のべたつき、痒みなどの原因に…。
特にモイストタイプは要注意!
頭皮につけるのはなるべく避けて、髪の中心から毛先に適量を馴染ませ、すすぎをしっかりするようにしましょう。
ボタニストの香りは?
モイストタイプはアプリコットとジャスミンの香りになっています。花の甘い香りをベースに、柑橘系の香りが少し感じられます。
スムースタイプはグリーンアップルとローズの香り。甘く爽やかでフルーティーな香りです。
どちらも香水のようなキツい香りではなく、ほんのりと香る程度。香りが強いのが苦手な人も使いやすい仕様になっています。
まとめ
ここまでボタニスト成分解析しましたが、配合されている洗浄成分は比較的刺激が少ない植物性のものばかりです。
安全性はかなり高いと思いました。
洗浄力がやや強めの成分もいくつか見られますが、どれもメインで配合されているわけではありません。
そこまで乾燥や頭皮のトラブルには繋がりにくいと考えられます。
ただ、細かい成分まで細かく見ると化学的な成分も使われていましたので、純粋な100%ボタニカルシャンプーではないということです。
[ 調査・編集 ] ColuMou