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育毛成分の「ナノ化」の効果と安全性はどう変わる?

最近、育毛剤の特徴としてナノ技術を取り入れている育毛剤が注目されています。「ナノ化ってそんなにスゴイ効果あるの?」なんて疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。実は、ナノ技術については、業界内でも安全性について議論されている現状です。成分によっては、ナノ化することで身体に悪影響を及ぼすこともあるとのこと。ここではナノ化の意味、その効果、そして安全性についてご紹介します。

ナノ化は有効成分の浸透を助ける

ナノ化すると角質層まで有効成分が浸透

ナノ化は「超・微細粒子化」を意味しています。成分を毛穴よりも小さくし、肌の角質層まで浸透させるための技術。有効な成分が肌の深くまで浸透することで、効果を最大限まで引き出します。

たとえば、敏感肌の人にとっては、保湿・消炎作用の成分を肌の奥まで浸透させることで、効果的に改善が可能です。しかし、有効成分をナノ化していない育毛剤においては、粒子が大きいと肌表面にとどまり、その効果が十分に得られないと言われます。

ここで知っておかなくてはいけないことが「薬事法と広告表記と効果」の関係です。ナノ化成分の浸透力については「角質層まで」と、薬事法で表記が決められているため、それ以上の効果を謳うことができないのです。角質層とは「肌の表皮の一番上の層」を指しますが、その厚さはラップ一枚程度。そのため「ナノ化した成分は細胞を活性化させるところまでたどり着けない」という議論も交わされています。

しかし、理論的には「浸透力を上げ、育毛効果を高める」という技術であるために、育毛剤にも採用されているのです。

 

ナノ化の安全性についての議論

ナノ化の安全性についての議論

有効成分を肌の深くまで浸透させるための最新技術「ナノ化」。しかし近年、欧米でナノ化粧品についての懸念が広がり始めました。ファンデーションなどに含まれるアルコールや防腐剤など、体内に有害な成分でさえ浸透してしまうからです。

浸透してしまうと、クレンジングなどでは落とすことができず、肌や身体に影響が出てしまうこともります(経皮吸収といわれる現象です)。その中でも特に、日焼け止めに配合される「酸化チタン」や「酸化亜鉛」等について議論されているケースが多く、医学的にみてもよくないと言われることがあります。

  • 酸化チタン
    顔料や着色料、そして光を吸収する性質がないので日焼け止めなどが主な用途。粉塵に関しては肺に与える影響が懸念されており、2006年から「発がん性がある可能性があるもの」と分類されている物質です。
  • 酸化亜鉛
    ナノ化することで、ファンデーションの透明感やUVカットの効率が上がる物質。光によって酸化反応がおきて、肌にダメージを与える可能性があります。

ナノ化されている成分の見極めが重要

ナノ化されている成分の見極めが重要

安全性においての議論が行われているのは、これらファンデーションや日焼け止めなどの化粧品に含まれる特定の成分についてです。したがって頭皮・髪の毛に有効な成分がナノ化された育毛剤は、安全で効率的な育毛効果を期待することができるでしょう。

しかし、ありとあらゆる育毛剤が「安全に作られている」と言い切ることはできません。つまり、ナノ化育毛剤を選ぶ際にも、頭皮のかゆみ・炎症を起こす化学物質が含まれていないものを使うべきです。

身体に悪影響がない天然成分を中心に作られている、安全性が確認できる製品を見極め、上手に活用してください!

[ 調査・編集 ] YUSUKE